【No.51】キックスクーターで転倒、5歳の子どもが緊急手術!対策方法は?

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手術や事故の様子などショッキングな表現や画像が含まれる場合があります。

5歳の男の子が、キックスクーターに乗り転倒、怪我をして手術する事故が発生しました。
この事故は、キックスクーターのハンドルのゴムカバーが外れたまま遊んだことで原因で起きました。

最終的に男の子は無事に退院しましたが、キックスクーターやキックボード、自転車のハンドル部分には注意が必要です。ご家庭で対策方法を学び、万が一に備える必要があります

本記事では、事故の原因や未然に防ぐための対策方法を日本小児科学会が公開した情報を元に紹介します。同様の事故が起きないように対策を学んでください。

事故発生の原因

2014年4月17日の午後4時頃、男の子(5歳9ヶ月)は姉と自宅近くの公園で遊んでいました。

男の子は姉が目を離したすきに、姉のキックスクーターに乗り、転倒した際にハンドルのバーで前頸部を強く打ちました。その後、すぐに頸部が腫れ出し、30分後に病院を受診しました。

今回の事故の原因は、キックスクーターのハンドルのゴムカバーが外れており、金属部分がむき出しになっていたことです。このラバー部分が残っていれば、このような事故は起きなかったかもしれません。

病院の治療・手術

病院到着後、男の子はCT検査を受けました。
気管損傷の疑いがあったため、2時間後に大きな病院へ搬送されました。

病院搬送後、男の子は意識清明であり、気道は保たれていました。バイタルサインに異常はなく、腹部エコーでも腹腔内の出血を疑いはありませんでした。しかし、皮下気腫が頬部から上肢、腹部にまで拡大していました(以下参照)。

再びCT検査をしたところ、頬部から右上前腸骨棘じょうぜんちょうこつきょくまでの右皮下気腫ひかきしゅの拡大と心臓周囲の縦隔気腫じゅうかくきしゅに加え、輪状軟骨下部での気管連続性の欠損を認め、気管不全断裂と診断されました。そして、緊急手術となりました。

手術後、経過は順調で4日目に抜管、入院中明らかな合併症を来すことなく17日目に退院しました。その後、外来でのフォローでも異常はなかったとのことです。

なお、この事故による直接医療費は812,960円だったとのことです。

類似傷害・事故

自転車のハンドルのエンド部分のバーで怪我をするケースもあります。

2013年10月24日、男の子(11歳11ヶ月)は、自転車で下り坂を走行中にブレーキをかけたところ、バランスを崩して自転車ごと左側に転倒し、バーのエンド部分で左鼠径部そけいぶを強打しました。受傷の2時間後、患部が腫れたために病院を受診します。

受診時、男の子は意識清明でバイタルサインに異常はありませんでした。身体所見では、左下腹部に圧痛・反跳痛あり、左鼠径部に三日月状 3cm大の裂創がありました。

その後の検査で外傷性腹壁ヘルニアの疑いがあり、そのまま入院となりました。入院から9日目には退院し、半年後の検査でヘルニアの修復を確認しました。

なお、この事故による直接医療費は460,780円だったとのことです。

予防と対策方法

キックスクーターやキックボードは手軽に乗ることができる乗り物ですが、遊具に分類されており明確な安全基準や規制がありません。ちなみに、キックスクーターとキックボードは同じ扱いとなっていますが、開発にかかわったMicro 社では 2輪のものをスクーター、3輪のものをキックボードと区別しています。
また、同じような形状である自転車のハンドルによる事故も多く発生しています。事故の特徴は、外見以上に重篤な内臓損傷を伴うことです。

これらハンドルにに関する怪我を軽減するため、メーカーはハンドルのエンド部分の面積を広くすること、金属部分が露出しない構造にすること、軟らかい素材にすることなど工夫が必要であるといえます。

ご家庭でできる対策としては、キックスクーターやキックボードで安全に遊ぶ際は必ずヘルメットを着用し、肘や膝のプロテクターを着け、車道などの危険な場所で遊ばないように徹底しましょう。
また、自転車を利用する場合には、安全利用講習会などに参加し、ルールを徹底周知するようにしましょう。

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出典:公益社団法人日本小児科学会「No.051 キックスクーターと自転車のハンドルによる外傷 事例(事例1).pdf

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