【No.43】0才2ヶ月の乳児が車内に18分も閉じ込められる事故!対策方法は?

手術や事故の様子などショッキングな表現や画像が含まれる場合があります。

車の電子キーの誤作動により、0歳2ヶ月の男の子が車内に閉じ込められる事故が発生しました。
すぐに駆けつけた救急隊がガラスを割って救出し、翌日には無事に帰宅しました。

乳幼児が車内に閉じ込められる事故は全国で発生しており、季節や時間帯、場所などによっては重大な事故に至る危険性があります。

本記事では、事故の原因や未然に防ぐための対策方法を日本小児科学会が公開した情報を元に紹介します。同様の事故が起きないように対策を学んでください。

事故発生の原因

2013年3月8日の午前11時ごろ、外出先の駐車場で用事が済んだ母親は男の子(0歳2ヶ月)と車に戻り、男の子をチャイルドシートに座らせました。
母親が運転席に回ろうとしたところ、何の操作もしていないのに車の電子キーが誤作動を起こしドアがロックされました。その際、キーが入ったカバンを車内に置いたままであったため、ドアを開けられなくなりました。

スペアキーは自宅にしかなく、ロードサービスは到着に20分以上かかるとの返答であったため、119 番に相談し駆けつけたレスキュー隊が乗用車のガラスを割って室内からロックを解除し、男の子を救出しました。事故発生から18分経過していました。

この事故が起きた日は3月とはいえ、比較的温暖な晴天の日でした。
病院へ運ばれた男の子は、高温や低温などによる障害はありませんでした。しかし、季節や時間帯、場所などによっては重大な事故に至る危険がありました。

類似傷害・事故

2013年8月30日の午前9時30分ごろ、母親は1歳3ヶ月男の子を送迎するためにチャイルドシートに座らせました。
母親は運転席に回ろうとしたところ、車の鍵を持っていた男の子がボタンを押して外から開けられない状態になりました。

自家用車は修理中でこの自動車は慣れない代車でした。また、外気温は30度以上の晴天で、日陰のない駐車場でした。

母親は近隣住民の協力を仰ぎ、車にブルーシートをかけて放水しつつロードサービスと救急隊を呼びました。
男の子は車内で恐怖のため暴れて泣いたせいか顔面は紅潮し、30分ほど経過した時にはぐったりと座り込んでしまいました。

ロードサービスの到着を待たず、救急隊の判断でガラスを割って男の子を救出しました。
病院での医療処置により翌日には平熱に戻って帰宅しました。

予防と対策方法

JAF(日本自動車連盟)の2012年度の調査によると、子どもの車内事故の経験者は1,994人(28.2%)でした。
その中で多い事故は、急ブレーキ時に頭や身体を強打したのが35.5%、ドアに手や足を挟んだ25.5%、パワーウインドウに手・足・首などを挟んだは16.3%となっています。

熱中症や脱水症状になったのは1.2%と報告されていますが、この割合は10年前からほとんど変わっていません。

また、2012年7月と8月の2ヶ月間にJAFが出動したキー閉込みの救援のうち、子どもが車内に残されたままであったケースは全国で470件でした。
この中で緊急性が高いと判断し、通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどして車内の子どもを救出したケースは24件でした。
現場での聞き取り調査によると、原因の多くは「子どもが誤ってロックを操作した」というものでした。

JAFが実施した車内温度の検証テストによると、気温35度の炎天下に駐車した車内の熱中症指数は、窓を閉めきった状態ではエンジン停止後わずか15分で人体にとって危険なレベルに達するとされています。

自動車の事故や水没時に緊急脱出するため、専用カッターなどの裁断道具やガラスを割るレスキューハンマーなど、車のキーホルダーや鞄などに複数個常備しておくことをおすすめします。

出典:公益社団法人日本小児科学会「No.043 自動車内への閉じ込めによる傷害(事例1)」「No.043 自動車内への閉じ込めによる傷害(事例2)

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