【No.1】2歳の姉が赤ちゃんの口に哺乳瓶の消毒タブレットを投入し緊急手術!対策方法は?

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手術や事故の様子などショッキングな表現や画像が含まれる場合があります。

2歳の姉が、赤ちゃん(生後9ヶ月)の口に哺乳瓶の消毒タブレットを入れ、緊急手術となる事故が発生しました。

最終的に赤ちゃんは退院しましたが、入退院や手術を5ヶ月の間繰り返し、退院後も通院が続いている状態です。

本記事では、事故の原因や未然に防ぐための対策方法を日本小児科学会が公開した情報を元に紹介します。
タブレット型の薬品は、持ちやすくて口に入れやすい大変危険な錠剤です。同様の事故が起きないように対策を学んでください。

事故発生の原因

12月3日、2歳の姉が哺乳瓶の消毒タブレットの封を開け、それを赤ちゃんの口に入れます
その後、赤ちゃんの呼吸が苦しそうになったため、母親は近くの病院を受診します。赤ちゃんは病院で口腔内洗浄をし、経過を見るために入院となります。

1月5日、赤ちゃんの呼吸状態は回復し、経口摂取も良好になり、退院します。

1月20日、再び赤ちゃんの呼吸が苦しそうな状態になり、母親は近くの病院を受診します。
病院の治療にて、喉頭こうとうファイバーに下咽頭かいんとう、喉頭部の狭窄きょうさくを発見し、再び入院となります。

2月8日、紹介された大きな病院へ移動し緊急手術となります。
消毒タブレットの誤飲から約2ヶ月が経過していました。

なお、母親の情報によるとこのタブレット型の消毒剤は試供品であり、包装も簡単なものだったとのことです。母親は消毒剤等を自宅の台所の流しの下に哺乳瓶とともに保管していましたが、今回は2歳の姉が勝手に取り出したようです。

病院の治療・手術

2月8日、赤ちゃんの緊急手術(気管切開術、食道バルン拡張術)が行われました。
人工呼吸器は装着せず、栄養摂取は初回手術時にNG tube(鼻から胃に栄養剤や水分を挿入するチューブ)を挿入し、2月9日より経管栄養を開始しました。

2月28日、再び手術をしました。
腹腔鏡ふっくうきょう補助下に胃瘻いろうを造設し、食道バルン拡張術を施行しました。

3月3日、胃瘻からの注入を開始し、体重が徐々に増加しました。
また、気管支鏡にて1週間に1回の観察が行われました。

3月14日、左側の梨状窩りじょうか(声門の両側のくぼみ)が癒着しているものの、声帯、食道入口部は充分に開いているため、嚥下えんげを開始しました。

3月29日、喉頭蓋こうとうがい癒着剥離ゆちゃくはくりが行われました。

そして5月4日、赤ちゃんは退院しました
その後も通院は続いています。胃瘻は閉じましたが、気管切開は残りました。

予防と対策方法

日本小児科学会によると、兄や姉など上の子どもが乳児の口にモノを入れることはよくあるとのことです。こういった薬品には、乳幼児が開けにくいパッケージが求められています。
また、認知症の人が消毒タブレットをドロップ(あめ玉)と間違え、飲み込むこともあります。

今回の事故では、消毒タブレットの含まれるどの物質が粘膜傷害を引き起こしたのか、はっきりとしていません。そのため、粘膜傷害を起こさない代替品の選択は難しい状況です。
しかし、消毒タブレットのつかみやすさに伴う誤飲の可能性が考えると、液体タイプの哺乳瓶の消毒剤が代替品としておすすめです。

また、一般家庭で実践できる対策は、子どもの手に届かないところで管理することです。
製品のパッケージの注意書きには、「口にしないでください」などの記載はあります。しかし誤飲の多い乳幼児には判断がつきません。子どもの手の届かないところで薬品は保管してください。

そして、もし子どもが消毒タブレットを誤飲した場合は、すぐに病院へ行きましょう。

出典:公益社団法人日本小児科学会「No.001 哺乳びん・乳首用消毒剤(タブレット型)の誤飲による喉頭狭窄

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